そらはシングルマザーです。
別居期間が6年ほどあり
離婚が成立してから3年ほどでしょうか。
離婚を考え始めたのは、それよりもずっと
前からでした。
お互いの歯車、価値観の違いに
話し合いを持ちたくても相手にされず
何年も過ぎました。
何がいけないのか
自分が変わればいいのかと努力もしました。
ですがついに
体調、精神面に徐々に異常が出始め
やはりこのままではいけないと
離婚へむけての準備を始めたのは
別居の1年前。
当時もそらは福祉のお仕事をしていました。
登録ヘルパー(訪問介護員)として、
掛け持ちで働いていました。
メインどころの給料は生活費にすべて消えてしまうため
手をつけないと決めて
サブのほうの収入をまずあげていきました。
1年後、安定剤を飲みながら
だましだましやってきた身体も限界にきつつありました。
このままでは仕事ができなくなる(>_<)
時期は今だと、
いよいよこっそり、引っ越し準備をはじめました。
引っ越し先は実家です。
今後は子供たちと生きていかなくてはなりません。
まずは、倒れそうなこの身体をもとに戻し、
自立するための態勢を整えるため、3年いる予定でした。
実際には当時小1,小5の子供たちの成長具合もあり
5年かかりましたが…。
1年目で傷を癒し
2年目で起き上がり(将来を考え)
3年目で歩き出し(就職先を探し)
4年目から走り出した(正社員へ)
そんな感じでした。
正社員として走り出してからは、
子供を社会に送り出すまで止まるわけにはいきません。
俺の金で買ったものは何一つもってでるなよ
と言われていました。
(別れ話をしようとすると拒否しながらも言われてきました)
お金も荷物も最小限で逃げるようにでてきましたので、
自分のものはほとんどありませんでした。
子供のものは、子供の権利として必要なものは
全部持ってでました。
(それでも少なかったですが…)
でも、それがよかったのかもしれません。
実家にいた5年の間で、前の家から持ってきたものは
新しいものに入れ替わり、
それを見て、過去を思い出すということは
ありませんでした。
実家暮らしでの5年で
新生活を送るためのお金をためました。
実家とはいえ、
両親からも
お金の援助はいっさいできない
母親としてするべきことはするように
と言われていました。
その通りです。
これからシングルマザーになろうというのに
甘えてばかりはいられません。
これからは私が大黒柱なのです。
しっかりしなければ。
実家での生活は
家賃はなしにしてもらいましたが、
家族3人分の食費と光熱費で6万
日用品やお米は現物で渡していました。
少ないのはわかっていましたが、
当時のそらにできる最大のことでした。
家事は、主婦が二人になったので、半分ずつ母と
わけました。
元子供部屋(兄とそらの)、6畳もない部屋を2つ
私たち家族3人にあけてもらいました。
なるべく高齢の両親に迷惑をかけないように
一部屋をリビングがわりに
一部屋にベッドと勉強机をいれました。
子供達には、祖父母がいてくれて助かりました。
学校帰宅後の面倒をみてくれていたので
子供たちはかぎっ子にはなりませんでした。
旦那との離婚の交渉は、裁判所の調停もおこないましたが
難航を極め、
成立するまで6年という月日が流れました。
相手が拒否することで、これほどかかることもあるのです。
そして、その間はシングルマザーとして
児童扶養手当(母子手当)を受け取ることができません。
貧困家庭のシングルマザーとして、
いろいろテレビでとりあげられているのを見ますが
こういう環境下になると
それより下の、生きていくのに必死な
離婚できないシングルマザーが
どれほど多くいるのだろうと思いました。
(そらは仕事もとりあえずあり、両親もいて
恵まれていたほうでした)
児童扶養手当の申請ができたとき
やっと楽になる
と、ほっとしたのを覚えています。
いま、別れたいと相談してくる友人には
できることなら別れないほうがいい、
限界まで頑張ってと
伝えています。
別れてゴールではないんです。
別れてスタートなんです。
自分だけならまだしも
食べさせていかなければならない子供がいる。
なにがあっても止まることも休むことも許されない
かもしれない。
そんな世界にいくことは、
人によっては今よりももっときつい日々になるかもしれません。
1馬力より2馬力のほうがはるかにいいに決まってるんです。
実際、
子供を抱えて生きているのが辛いというシングルマザーも出会いました。
限界まで頑張って、それを覚悟して別れたのなら
シングルマザーになって
幸せを感じることができるかもしれません。
旦那と別れて約10年。
今、そらは実家をでて親子3人で暮らしています。
子供達には
公立高校しかやれないと伝えてきました。
大学進学もさせてあげれないと伝えてきました。
両親がそろっているところのような暮らしはさせて
あげれないけれど
自分にできることは限りがあるけれど
それでいいと思っています。
与えられた環境でどうポジティブに生きていくか
それは、子供たちが自分で考え、
力をつけていくための試練と思っています。
大事に大事に育てることはできなかったけれど、
今、社会人と高校生になったわが子たちは
自分のことは自分でできるようになっています。
私が明日死んでも
生きていくのに困らない生活力(家事・料理)は
2人とも備えています。
シングルマザーにできることは
満足な暮らしをさせてあげれるにこしたことは
ありませんが
まずは生活力をつけといてあげることだと思っています。
人生なにがおこるかわかりません。
明日交通事故で死ぬかもしれないのです。
そこまで考えていれてるでしょうか?
そのときに、残された子供たちが
なんとか生き抜いていけるように
しておいてあげるのが
親にできる最大のプレゼントだと思っています。
悩んで悩んでだす結論です。
どうかみなさんが後悔することのないように
このお話が
少しでもお役にたてたのなら幸いです。
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